神学大全 - トマス・アクィナス

神学大全 アクィナス

Add: giquco35 - Date: 2020-12-11 14:29:37 - Views: 5235 - Clicks: 3275

『トマス・アクィナス 神学大全』 山田晶訳、川添信介補訳・解説(中央公論新社〈中公クラシックス〉全2巻、)。※別訳版、第一部26章目まで ※別訳版、第一部26章目まで. 以上の神の規定は、神そのものに即して行われていた。次にアクィナスは、私たちにとって神がいかにして認識されるかという観点から議論を進めていく。 ポイントは、私たち人間が神の本質を認識できないのは「不都合」であるというものだ。. 自然物を目的へと秩序づける知性認識者が存在しなければならない これらの論点については、最高善としての神という根本原因からスタートする因果の系列を考えると分かりやすい。 いま存在しているものは何らかの原因をもつ(原因から生み出される)。だがその原因にもまた原因がある。そしてその原因にも原因があり、その原因も同様である。こうして、原因の系列は、第一の原因である神を出発点とするものとして見出される。それゆえ神は存在する、という論理である。 この洞察では、古代ギリシアの哲学者、アリストテレスによる因果についての推論が参考とされている。アリストテレスは『形而上学』にて、因果の系列は純粋な「動」の根本原理に基づき成立していると論じていた。ここで言われている根本原理を、アクィナスはキリスト教における神に置き換えて論じているのだ。. 『神学大全』はトマス・アクィナスのライフワークであり、彼の生涯の研究の集大成であった。 彼はそれまでに『対異教徒大全(Summa Contra Gentiles)』という書を書き上げているが、『神学大全』はその成果も踏まえて、より洗練されたものになっている。. 確かに、自然科学が発展する以前の中世に書かれた本書の議論をそのまま受け入れることにはかなりの無理がある。デカルトやガリレイ、ベーコンといった近代哲学、近代科学の創始者たちの業績を踏まえてなお、アクィナス的な世界観の妥当性を押し通そうとするのは強引だ。 神の存在証明についても、実質的には証明ではなく、理性による推論であり、「存在要請」であることは否めない。カントが『純粋理性批判』で行った理性のアンチノミー(二律背反)に関する議論が、こうした類の形而上学的推論に対し、原理的に決着をつけた点については、フェアに見る限り否定しがたい。 世界は存在するかしないかのいずれかである。アクィナスはこれを暗黙の前提とし、世界が存在しないことはありえないという実感に訴えることで、世界の存在を証明しようとする。これは帰謬論の典型的な手法であり、さほど説得力をもつものではない。デカルトやカントといった近代哲学者たちは、そうした論法の問題点を鋭く見て取り、世界認識についての洞察を、より普遍的なものへと押し進めたのだ。 だが、この点でアクィナスを批判するのは、アクィナスに対して辛すぎる。 近代哲学の出発点においては、人間の理性の「自由」についての意識が決定的な意義をもった。人間は、神に頼らず、自分の理性で、何が真であり善であるかを知り、かつそれを目指すことができる。こうした自覚が育ってきたとき、初めて、普遍的認識(=共通了解)の可能性と共生の可能性が問題となってきた。そういうわけなので、アクィナスが神を中心とする世界について論じているからといって批判するのは、高校生が中学生に対し「頭が悪い」とバカにするのとほとんど変わらないのだ。 では、アクィナスの議論にはどんな意義があるのだろうか。 端的に言うと、合理的な推論によって神を規定しなおし、世界を、神を根本原理とする善=存在の体系として描き出したことにある。 確かに、アクィナスはキリスト教の教義を前提し、それを揺るがしがたい真理と見なしてはいる。だがそれと同時に、聖書の記述をそのまま利用することなく、教義を推論の体系として再編成することで、教義に関するさまざまな解釈を一本化しようと試みている。本書には、各宗派に分裂した教えを再統合することで、教義に関する争いを調停し、キリスト教を、真に人びとを救う信仰として復活させようとするアクィナスの意志. Amazonで稲垣 良典のトマス・アクィナス 『神学大全』 (講談社選書メチエ)。アマゾンならポイント還元本が多数。稲垣 良典作品ほか、お急ぎ便対象商品は当日お届けも可能。. 稲垣良典 『神学大全 第12冊』 (創文社) 1998. 『神学大全』はトマス・アクィナスの数ある著作の中でも最も有名なものであるが、序文の言葉によれば神学の初学者向けの教科書として書かれたものであるという 。決してキリスト教徒でない人々を想定して書かれているわけではないが、それでも.

『神学大全』はスコラ学の最高峰といわれる大著で、神学の初学者向けの教科書として書かれたもの。 アクィナスは悪筆のため自ら筆記せず、弟子たちに休む暇なく語り続け、弟子たちがそれを必死に書きとめたと伝えられている。. トマス・アクィナス『神学大全』 全巻邦訳完成記念インタビュー 稲垣良典 トマス・アクィナスに学ぶ: 収録日: 年2月27日~3月1日: 講師: 稲垣良典: 簡易プロフィール: 講師:稲垣 良典 (長崎純心大学大学院教授・九州大学名誉教授) 講師:犬塚 潤一郎. こちらの本で、「人間」をテーマにした『神学大全 第2部』で、善・愛について、どのような思想を展開したのかをふれておく ─ そのうえで本文にあたるのが、ベターです。 名言. トマス=アクィナス Thomas Aquinasトマス=アクィナス(. トマス・アクィナス『神学大全』 稲垣良典 著 (講談社学術文庫, 2591) 講談社,.

高田三郎 日下昭夫 『神学大全 第4冊』(創文社) 1973. トマス・アクィナス著、『神学大全』(Summa theologiae)における「人間の尊厳」中世イタリアのスコラ学最大の神学者・哲学者、トマス・アクィナス(Thomas Aquinas,は、同時に、ドミニコ会士、教会博士(doctor ecclesiae)としても知られている人物で. 文学博士(東京大学)。九州大学名誉教授。専門は中世スコラ哲学。『神学大全』翻訳で第67回毎日出版文化賞,『トマス・アクィナスの神学』および『トマス・アクィナス 「存在」の形而上学』第27回和辻哲郎文化賞をそれぞれ受賞。. More 神学大全 - トマス・アクィナス videos. 聖トマスは『神学大全』の初めにこう述べます。 「学には二つの類のものがあることを知るべきである。 すなわち或る学は、たとえば算数や幾何学等のように、知性の自然本性的な光のもとに知られる原理から出発するのであるが、また或る学は、上位の. 解散した老舗出版社「創文社」の学術書、他社が継承 ハイデッガー→東大出版会、神学大全→講談社など解散出版社の学術書、他社が継承 老舗・創文社の専門書、講談社などが引き取り刊行へ. 『神学大全』翻訳の頃 大 森正樹 手元にトマス・アクィナス『神学大全』第一冊がある。初版が1960 年で,手元のは1962年発行の第三刷である。大学に入ってカトリック 学生の集まりに参加したら,これからはトマスを読まなければならない.

トマス・アクィナス『神学大全』 - 稲垣 良典 - 本の購入は楽天ブックスで。全品送料無料!購入毎に「楽天ポイント」が貯まってお得!みんなのレビュー・感想も満載。. トマス・アクィナスの神学大全って、文中の「神」を全部「はやて ちゃん」に変えてもだいたい通じる polynity /03/24 宗教. トマス・アクィナスは『スコラ哲学の完成者(大成者)』と呼ばれることがありますが、それはアクィナスがスコラ哲学(スコラ学)の方法論を活用して、中世ヨーロッパのキリスト教世界を支える『普遍的な神学体系=実在. トマス・アクィナスはアリストテレスに依拠することによって、神学からあいまいな部分を抜き去り、それを学問的な基礎の上に立たせようとしたのだった。 トマス・アクィナスの哲学上の議論は「反異教徒大全」の中で展開されている。. 必然的に存在するものが最低一つ存在していなければならない 4.

「第一の動者」が存在しなければならない 2. デジタル大辞泉 - 神学大全の用語解説 - 《原題、〈ラテン〉Summa Theologica》神学書。トマス=アクィナス著。1266~67年刊。神、神と人間との関係、キリストの3部からなり、カトリック神学の体系を完成したもので、アウグスティヌスの「神の国」、カルバンの「基督(キリスト)教綱要. では、神はどうすれば認識できるのだろうか。アクィナスいわく、そこでは神から与えられる「恩恵」が必要になる。 神学大全 - トマス・アクィナス アクィナスいわく、そのためには、神への愛(=カリタス)が必要となる。 愛といっても、これは性愛ではなく、むしろ友愛と呼ぶべきものだ。というのも、アクィナス的には、性愛では手段としての事物が求められるのに対して、友愛では完全な存在である神から、善すなわち至福が送り届けられるという仕方で、神と人間との間の相互交流が行われ、存在の絆が深められるからだ。 アクィナスに影響を与えたアウグスティヌスは、『告白』にて、人間の自由意志の不完全性を説き、人間は神からの恩恵によってのみ、善を意志することができると論じている。人間は無力であり、独力では善を目指すことさえできない。アウグスティヌスのこの確信が、アクィナスを含むローマ・カトリック全体に対し、決定的な影響を与えたのだ。.

トマス・アクィナスの神学: 稲垣 良典 / 著 年11月: 7,800円: 神学大全 39・40: トマス・アクィナス / 著 稲垣 良典 / 訳 神学大全 39・40: 年9月: 4,800円. 作品概要: ヨーロッパ中世神学の大著、トマス・アクィナスの『神学大全』の翻訳に挑戦し、半世紀を費やして日本語への完訳を達成した哲学者たちと出版者の記録。. トマスは、「神学大全」を著したことでも知られるが、とても神学大全を読む時間的ゆとりも能力や技術も私には無い気がする。 そこで、トマス研究の第一人者である稲垣良典教授の書かれた「トマス・アクィナス」(講談社学術文庫)を読んだ。. 第一節 トマス以前の知恵概念の歴史の概観 本論文は、十三世紀ヨーロッパの代表的なキリスト教神学者であるトマス・アクィナス の知恵(sapientia)概念についての研究である。. 稲垣良典 『トマス・アクィナス 神学大全』講談社. 『神学大全』翻訳で第67回毎日出版文化賞、『トマス・アクィナスの神学』および『トマス・アクィナス「存在」の形而上学』で第27回和辻哲郎文化賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) ※書籍に掲載されて.

See full list on philosophyguides. 第一の作出因(=原因)が存在しなければならない 3. トマス・アクィナスの『神学大全』の「五つの道」における神の存在証明のあり方についてまとめると、「第一の道」から「第三の道」では宇宙に存在するあらゆる物事の究極の原因としての神の存在を論証する宇宙論的証明がなされていて、「第四の道」では完全性という概念に基づく神の. 『神学大全』第三部研究序説 ――キリスト論の問題を中心に―― 桑 原 直 己 【1】 はじめに かつて筆者はトマス・アクィナスの倫理思想を「愛」と「正義」という問題軸に即して. まず初めに、アクィナスによる神の存在証明について確認していこう。 アクィナスによれば、「神が存在する」という命題は、それ自体としては明らかだ。後に見るように、神は存在そのものであるからだ。 だが、その内実については、論証を必要とする。なぜ神が存在すると言えるのか。どのような根拠でそう言えるのか。神が存在するという前提を堅持しつつ、アクィナスはこの問いに対し答えを与えようとする。 アクィナスによる神の存在証明には、以下の5つの論点がある。 1.

絵画の写真は「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」より. トマス・アクィナス『神学綱要』の概要 Compendium Compendii Theologiae Thomae Aquinatis 山口隆介 Yamaguchi Ryusuke 要 約 トマスの著作の中でもあまり研究されてこなかったと言われる著作『神学綱要』についてその 全体をさらに要約し,紹介する。. 善なるものが存在する以上、基準となる最高善がなければならない 5.

今回は柴田平三郎さんの『トマス・アクィナスの政治思想』をご紹介している。前回 part1 ではトマスの『神学大全』を中心にご紹介した。今回 Part2 は、本題のトマスの政治学についてご紹介する。 人間は社会的・政治的動物である. しているので,『神学大全』第2部の2第83問題「祈りについて」と『神 学綱要』第2部希望論とを併せ読むことになる。 第1章では『神学大全』に基づき,トマス・アクィナスが論じている祈 りの具体像を探る。.

神学大全 - トマス・アクィナス

email: muxazi@gmail.com - phone:(666) 757-3255 x 1307

数をとらえ直す - 柳原弘志 - 怪盗レッド 巻セット

-> ビンボー脱出のルール - 和田秀樹
-> アンティーク・ドールハウス

神学大全 - トマス・アクィナス - 欲情会社員 アンソロジー オトナの職業図鑑


Sitemap 1

十二支のはなし - 永岡書店編集部 - DBプロフェッショナル DBマガジン編集部